2022年04月25日

4月25日(月)の日記 知床で観光船事故死者多数

◇知床半島の観光船の事故が発生し乗員乗客に犠牲者が出ている。海上保安庁・自衛隊・地元で懸命の捜索が行われているが難航している。
◇観光船は19トンの中型船で、この日がシーズン初日の航行であった。子供2人を含む26人が乗っていた。ウトロ発知床半島先端を往復するコースであった。
◇本日夕方現在死亡11人が確認され、行方不明は15人である。

◇知床の観光船には過去3回乗った。1回目は学生時代、北海道一周旅行でだった。まだ知床峠の車道が開通する前でウトロ発、知床岬をまわり羅臼まで1日がかりだった。それなりの大きな船だったと記憶する。2回目はウトロ発着のクルーズ船でカムイワッカの滝往復のコースだった。今回の事故と類似だが短いコースだった。この時の船はしゃれたクルーズ船でスピードがあり小回りがきいていた。テレビのニュース映像をみると今回事故を起こした会社ではないようだ。3回目は羅臼からシャチをみるクルーズ船だった。このうち今回の事故と類似の2回目についてのメモがあった。以下の通り。夏に道東の旅で知床を訪れた時のものである。

平成12年(2000年)8月2日(水)晴れ
<知床半島観光船>
 当初は、大型観光船オーロラ号(冬季は網走の流氷観光船)に乗るつもりで時間に合わせて車で港に向かうと途中で呼び止められクルーザーに乗らないかという。小回りが利くので断崖のすぐそばまで行けるしスピードも速いという。300円高くなるがこれに乗ることにする。結果として確かに大型船より迫力があったと思う。硫黄山、カムイワッカの滝まで行って戻るコース。要所で説明をしてくれる。秘境知床を海からの景観で味わえた。

 


◇この時乗ったクルーズ船が今回事故を起こした船と同一かどうかは不明(多分違う)。ただし今でもよくあそこまでと思うくらい断崖に近づいていた。船長は地元の人ではないようで歯切れのよい話術で楽しく説明をしていたのが印象的だった。

<報道から>
◇小型の観光船の会社としてウトロに4社あるが今シーズンはまだ1社のみ運行。その初日に事故が発生した。
◇19トンの船にはAISという位置情報を知らせる機器の装備は義務づけられていないので運行軌跡はわからない。消息を絶った詳細位置もわからない。
◇このクルーズは知床の自然が間近に見られ、ヒグマの姿も見ることができることから人気がある。
◇強風注意報、波浪注意報が出ており午後から天候は悪化する予報が出ていた。同僚船長や漁業関係者などから運行を中止するよう注意されたが出航した。運行中止は全社統一して実施することが普通だが、まだ1社しか運航していないので1社での判断となった。漁船も僚船もいない状態で付近には支援できる船はいない状態だった。
◇この船、この船長は昨年2度にわたり座礁事故を起こしている。この会社は昨年初めに従来からの船長を一斉に解雇し、新たな人を船長として採用している。当該船長は、この海域現場での経験は浅かったと言える。
◇昨日、船会社に国交省の特別監査が入った。

◇以上のような報道がされていたが、乗客として今回のような事故の犠牲にならないためには、「あまり小回りのきく船(規模の小さい会社の船)には乗らず大型船を利用せよと」いうことになるのか、なんかスッキリしない。
◇かつて、日本海航路の日本最大級の大きさ・速度を誇る大型フェリーに乗船時台風にもろに遭遇しひどい揺れで恐ろしさを感じたことがある。今回の小型船の揺れ、そして沈没(おそらく)と乗客の受けた恐怖の大きさはいかばかりだっただろう。お察し申し上げます。行方不明の人たちが一刻も早くみつかることを祈ります。亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。  


Posted by OOAKAGERA at 21:18