2021年01月26日
1月26日(火)の日記 ラジオ深夜便 ユリカモメの話
私はすこぶる寝つきは良い方で、眠れなくてラジオを聞くという文化は身についていない。NHKラジオでは深夜23:05~早朝5:00までラジオ深夜便という番組を放送している。知り合いにはこれを聴いている人が結構いる。人によって聞いている時間帯が違うのは面白い。このラジオ深夜便で面白い鳥の話をしていると聞いて、昨夜は努力して聴いた。毎月第4月曜日に23:05から30分ほど、札幌の写真家大橋弘一氏が鳥にまつわるわかりやすい話をアンカーのアナウンサーとやりとりして話をするものである。
昨夜は「ユリカモメ」の話であった。主なポイントは以下の通り。話はたしかにわかりやすくおもしろかった。
・ユリカモメは日本各地で冬に海岸部でふつうに見られる小形のカモメ類である。
・東京都の鳥となっている。新交通システムにも「ゆりかもめ」と名前がつけられている。
・京都には以前はいなかったが20-30年前には鴨川にたくさんいて冬の京都の風物詩となっていた。しかし10年ほど前には減少がみられ現在はさらに少なくなっている(京都にいた時、取材したことのある中川アンカーの話)
・ユリカモメは万葉の昔には「ミヤコドリ」と呼ばれていたようだが、現在のミヤコドリのこともミヤコドリと言っていたらしく、2種のミヤコドリが存在していてややこしい。ミヤコドリが伊勢物語に出てくるがこれはユリカモメのことを指すようだ。
というわけである。以前「ミヤコドリ」について雑文を書いていたので参考まで得意の「復刻」をする。
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【ミヤコドリあれこれ】 H25.10.24
◇先日、干潟にミヤコドリが数日滞在した。最初1羽、途中から2羽である。なかなかのイケメンであった。干潟には貝類も復活しているようで盛んに採餌していた。英語では「オイスターキャッチャー」と呼ぶようで、その通り貝が好物のようだ。
◇ミヤコドリ(都鳥)は万葉集をはじめ、和歌・物語と多くに題材として取り上げられているが、これは現在のユリカモメをさしていることが多いとのこと。しかしミヤコドリ(オイスターキャッチャー)をさしていることもあるらしいのでややこしい。
◇ミヤコドリにまつわる歌としては、平安時代の、美男の代名詞、在原業平が隅田川で詠んだ歌がぬきんでて秀逸ということになっている。
◇京都から下ってきた在原業平が隅田川を渡ろうとする時のことを「伊勢物語」で、京のことを思い出して
「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思う人はありやなしやと」
と詠んでいる。(都という名を背に負っているならば都から飛んできたのであろう、では質問しよう都鳥「わが想う人はそこに健在でいるか?」)
◇伊勢物語にはこの都鳥について「白き鳥の嘴と脚赤き、しぎの大きさなる、水の上に遊びつつ魚を喰う」とあるのでユリカモメであろうということになっている。また、京には見えぬ鳥ともある(ならなんでミヤコドリという名なのかな?)。ちなみに最近は京都でも鴨川にユリカモメの姿をみることができるらしいが。
◇さて、俳句にもミヤコドリはとりあげられている。俳聖芭蕉が強烈な句を詠んでいる。
「塩にしてもいざことづてん都鳥」。
業平の歌「いざ言問わむ」を「いざことづてん」とおきかえて、都鳥を塩漬けにしてでも都に送ってやろうというものである。
◇「おくのほそ道」では崇高な心の世界を現したが同じ人とは思えないぎょっとするような句である。軽口狂句に満ちた句を詠む師匠についていた時のものらしい。
◇いずれにせよ都鳥を詠んだ詩歌には業平の歌が少なからず影響を与えていることがわかる。天は二物を与えしか・・。
◇また非生産的な駄文を書いてしまった。ということは今日も午後から雨で「足止め」です。
昨夜は「ユリカモメ」の話であった。主なポイントは以下の通り。話はたしかにわかりやすくおもしろかった。
・ユリカモメは日本各地で冬に海岸部でふつうに見られる小形のカモメ類である。
・東京都の鳥となっている。新交通システムにも「ゆりかもめ」と名前がつけられている。
・京都には以前はいなかったが20-30年前には鴨川にたくさんいて冬の京都の風物詩となっていた。しかし10年ほど前には減少がみられ現在はさらに少なくなっている(京都にいた時、取材したことのある中川アンカーの話)
・ユリカモメは万葉の昔には「ミヤコドリ」と呼ばれていたようだが、現在のミヤコドリのこともミヤコドリと言っていたらしく、2種のミヤコドリが存在していてややこしい。ミヤコドリが伊勢物語に出てくるがこれはユリカモメのことを指すようだ。
というわけである。以前「ミヤコドリ」について雑文を書いていたので参考まで得意の「復刻」をする。
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【ミヤコドリあれこれ】 H25.10.24
◇先日、干潟にミヤコドリが数日滞在した。最初1羽、途中から2羽である。なかなかのイケメンであった。干潟には貝類も復活しているようで盛んに採餌していた。英語では「オイスターキャッチャー」と呼ぶようで、その通り貝が好物のようだ。
◇ミヤコドリ(都鳥)は万葉集をはじめ、和歌・物語と多くに題材として取り上げられているが、これは現在のユリカモメをさしていることが多いとのこと。しかしミヤコドリ(オイスターキャッチャー)をさしていることもあるらしいのでややこしい。
◇ミヤコドリにまつわる歌としては、平安時代の、美男の代名詞、在原業平が隅田川で詠んだ歌がぬきんでて秀逸ということになっている。
◇京都から下ってきた在原業平が隅田川を渡ろうとする時のことを「伊勢物語」で、京のことを思い出して
「名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思う人はありやなしやと」
と詠んでいる。(都という名を背に負っているならば都から飛んできたのであろう、では質問しよう都鳥「わが想う人はそこに健在でいるか?」)
◇伊勢物語にはこの都鳥について「白き鳥の嘴と脚赤き、しぎの大きさなる、水の上に遊びつつ魚を喰う」とあるのでユリカモメであろうということになっている。また、京には見えぬ鳥ともある(ならなんでミヤコドリという名なのかな?)。ちなみに最近は京都でも鴨川にユリカモメの姿をみることができるらしいが。
◇さて、俳句にもミヤコドリはとりあげられている。俳聖芭蕉が強烈な句を詠んでいる。
「塩にしてもいざことづてん都鳥」。
業平の歌「いざ言問わむ」を「いざことづてん」とおきかえて、都鳥を塩漬けにしてでも都に送ってやろうというものである。
◇「おくのほそ道」では崇高な心の世界を現したが同じ人とは思えないぎょっとするような句である。軽口狂句に満ちた句を詠む師匠についていた時のものらしい。
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◇また非生産的な駄文を書いてしまった。ということは今日も午後から雨で「足止め」です。
1月1日(木) の日記 百人一首
12月31日(火) の日記 ウルトラクイズをまだやっていた
12月6日(金) の日記 復刻 昭和19年に起きた昭和東南海地震
11月22日(金)の日記 今日はいいフロの日
10月31日(木)の日記 AIによる自動音声
8月27日(火)の日記 再びユウガオの話 ラジオ深夜便から
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