2017年11月30日

11月30日(木)の日記 キツツキの巣穴の木倒壊

長い文です。お暇なときに読んでください。

オオアカゲラの巣穴のある木倒壊
◇本年5月に、県中央部のハイキング道を歩いたあと起点となるキャンプ場に戻ってきてふと頭をあげるとブナの太い木にキツツキのあけた新しい穴を見つけた。アカゲラが営巣したのかなと思って見ていたらいきなり雛が頭を出した。巣立ちが近いと思われた。この日は山開きで人が頻繁に歩いていた遊歩道沿い、よくまあこんなところに営巣したとびっくり。たぶん昨日までは静かだったんでしょう。離れて、10分ほど様子をみていたが親は来なかった。後で聞いた話では親が来て、なんとオオアカゲラだったとのこと。翌日には無事巣立ちしたようで安心した。
◇先日、久しぶりまたこの場所を通ったのでオオアカゲラの巣穴はどうなっているか確認しようと探したがみつからない。目立つ場所だったので見落としはないと思いキョロキョロと付近を見回したら巣穴のあった木は倒壊していた。巣穴のところで完全に切断された状態、ただし根元もかなり腐食していて折れていたので根元が先に折れたのだろう。すでにかなり腐食していた木に巣穴を掘ったということかもしれない。
◇木は人の手で適当な長さに切断されていたがその切断面には緑色の菌が付着していた。
◇せっかく掘りあげた巣穴を来年も使ってくれるのではないかと期待していたのに残念なことであった。
     
◇オオアカゲラの堀った巣穴は結構大きく、強風時の横からの力に耐えられなかったのではと容易に想像できた。大型キツツキの巣穴による木の倒壊は北海道時代にクマゲラの巣で何回か見ている。デカイ巣穴で樹木が倒壊することはよくあることとみた。もう10年以上前の話になるが手元にある記録をもとに雑文を・・。

◇その①、大正時代に植林されたストローブ松。昔は帆船のポストに利用されたというほどの真っ直ぐな背の高い松(北海道旭川出身の女流作家三浦綾子の小説「氷点」の冒頭に見本林の「ストローブ松」が出てくる、北米原産で寿命の長い木のようだ)。この木にクマゲラが巣穴を掘り営巣した。目立つ場所でギャラリーは多かったが、6月に4羽のヒナが無事巣立ちした。その後この巣穴はエゾリス、その後ニュウナイスズメ、さらにゴジュウカラが入口を小さくリホームして使った(立派な巣穴住居は「優良物件」である)。翌年の秋、この穴をメスが清掃し冬の間「ねぐら」として使用した。3月になりオスメス仲良く行動しカップルになっていた。あちこちの木をつついて今年の営巣場所を吟味しているようだった。ストローブ松の穴はメスが継続してねぐらにしていたがオスも出入りし、いよいよ今年の営巣はここかと思わせた。しかし3月末に強風でこの松が巣穴のところから折れてしまった。クマゲラはあきらかにオロオロしていた。
    

折れた断面を見るとなんとも大きな巣穴である。これでは強風で木が折れるのも頷ける形状であった。
◇クマゲラ夫妻は気を取り直して近くのトド松にあらためて巣穴を堀り直し、営巣した。6月末に3羽のヒナが無事巣立ちした。
◇このあと7月にスズメバチがクマゲラの巣穴いっぱいに巣をつくった。スズメバチが出たあと10月頃からクマゲラは少しずつハチの巣をつついて壊していた。翌年4月からこの巣穴を整備し営巣した。ただし巣穴入口周りにはヒビがはいっているのが確認され耐久性に問題がありそうだった。
結果、ヒビから巣穴に雨水が進入し抱卵がうまくゆかなかったようで1羽は孵化後死亡して親が外に出した。巣立ちするまでこの木が耐えられるか気が気ではなかった。風が吹くとヒビが拡がるのがよくわかる状態だった(写真参照)。
   

 さすがに管理しているところでもこの木の倒壊による事故を懸念し対策を考えていた。根元から切るか、巣穴の上で切るかなどなど。しかしクマゲラの営巣に影響が大きいことから、まわりの人達に注意喚起しそのまま見守ることになった。人の出入りする目立つ場所でギャラリー(カメラマン)も多かったが残り2羽のヒナは無事巣立ちした。巣立ち後すぐにカラスに襲われた。カラスがクマゲラのヒナをくわえて逃げようとしたところを親が血相を変えて追いかけカラスはヒナを落として逃げた、ヒナは無事だった。そしてヒナの巣立ちまで頑張ってくれたこのトド松は7月下旬に倒壊した。あとで測定したら木の外形40cm、穴の外形20cm、巣の底は湿潤状態であり割れ目からかなり雨水が進入していたものと思われた。
8月に親子4羽のファミリーを見かけたので無事育ったようだ。
◇クマゲラは平行して何か所も巣穴を掘る。そのうち気に入った1箇所を本格的に穴掘りしてその年の巣にする。残りの堀りかけ箇所は翌年以降にあらためて掘り進み営巣する巣穴になることもある。上記に平行して掘った穴にも問題が生じていた。
◇古い電信柱に穴あけ。水平部を掘っていて向う側まで達して貫通させてしまった。まさに「穴明け」(写真参照)。人が出入りする建物の近くであり、電信柱としての強度低下の問題もあり職員がこの年は追い立てた。さらに翌年垂直部を掘り進んだ(先日記述の通り金属にぶち当たり放棄)。結局この電柱はバンドで補強して短期間使用継続後、新しいものに更新された。
  
 
◇この頃クマゲラ君はやたら人の近くに穴を掘った。おそらくカラスからのがれるため人の近くにきたのであろうが、カラスも人の行動をよくみているので巣穴の位置がわかってしまい、ヒナを襲ったりすることにつながっていたように思う。もっと太い木を選べば折れることもなかろうにと考えるが、人の近くには大木が少ないとも言える。
◇もう1か所、建物の近くのヤマナラシの木が気に入って穴を掘りだしたが、職員が影響を勘案して金網を巻いて穴掘り出来なくした。クマゲラは金網の上からうらめしげに木をつついていた。そこで職員さんは似たような太さの丸太をくくり付けた。ご丁寧に屋根付きで穴の希望位置にはドリルで小さな穴をあけて待ち構えた。結果は失敗。クマゲラは穴掘りをあきらめた。取り付けた屋根上からのぞかれるわけで構造的にまずかったと思う。
    

◇クマゲラは大型のキツツキで穴掘りは得意だがおとなしい性格である。せっかく掘った穴を横取りされたり、木が折れたりさんざん苦労を重ねて子育てをしているのがよくわかった。間近で観察していたうちでも上記通り樹木の折損事故が発生していた。もっと強度のある巣穴堀りまでは知恵が周らないようでかわいそうではあった。
◇クマゲラだけでなく、キャンプ場のオオアカゲラの巣穴の樹木倒壊もよくある普通の事なのだろう。

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Posted by OOAKAGERA at 14:28 │鳥見

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